近未来連句交流大会【NPO法人俳句&連句と其角主催】


互選による第一次選考通過作品15巻 ・・応募総数9グループ40巻
●入選 非懐紙「満作」豊玉連
●入選 十二詩潮「クラインの壺」河童連句会
●入選 スワンスワン「閻王」河童連句会
●入選 十二調「猫と野分と」大住連
●入選 非懐紙「鶴の両翼」大住連
●入選 十二調「円周を」風花
●入選 ソネット「ふらすこの炎」游の会
●入選 非懐紙「ラガーの祈り」游の会
●入選 十二詩潮「だまし絵」UFO
●入選 さざんが「コスモスへ」UFO
●入選 十二片「変わった帽子」道侠座

●入選 非懐紙「満作」豊玉連
満作や茅葺屋根の昼灯し              熊澤初江
 春の猫来て薪にうたた寝            水落好未知
紙テープ船出のドラの音とともに         佐藤ふう車
 山男から届く絵葉書             御子柴万里子
小仏の天狗の団扇ひと煽ぎ             赤井竜尾
 街道筋に関所跡の碑                  江
追えば逃げ追わねば恋は泡と消え             知
 マスク外してアイ・ラブ・チュー            車
豆腐屋の暖簾を継ぐか孫息子               子
 送別会は笑いと涙                   尾
深む秋嫁御いびりはエンドレス              江
 夢の川にも紅葉流れて                 尾
月光に秘蔵スコッチ封を切り               知
 過ぎた月日を指折り数う                車
    平成二十七年二月十七日〜三月二十八日 日野宿交流館

●入選 十二詩潮「クラインの壺」河童連句会
A面
   クラインの壺より美酒と韻文と       矢崎 硯水
    翠眉滴りわたしの逍遥          三神あすか
   子午線の時計は二十三時を指す          硯水
 B面
    駱駝の瘤をわたる月光ゲ           あすか
   風神の風の響きのピアニッシモ          硯水
    微力が換える九条が換える          あすか
 C面
   ジョーカーはここを先途の切り札          〃
    竜の落とし子海底を跳ぶ            硯水
   一頻りふぶける雪は身中まで          あすか
 D面
    iPS細胞の増殖の朝             硯水
   永劫の回帰のなかで花を祝がん         あすか
    掌に載せて地球真ん丸             硯水
          2015年8月12日首尾

●入選 スワンスワン「閻王」河童連句会
壱面
春雷や閻王目玉をひん剥ける           矢崎硯水
 慌てふためく庭の小綬鶏            渡邉常子
酒提げて思いがけない友が来て          吉本芳香
 鯣を炙る匂い充ち満ち            三神あすか
窓を開け港の景色眺むらん           嵯峨澤衣谷
 月の光のくねる銀竹             佐藤ふさ子
 弐面
偉丈夫がふぐり落として急ぎ足            硯水
 通せんぼうの婀娜な橋姫            山口安子
片恋の記憶はすべてモノトーン           あすか
 丘のモスクのややに傾き             芳 香
宇宙船国境越えてたゆたえる             安子
 肌の色では差別しません              硯水
仮面つけわたくしを消す舞踏会            衣谷
 秋の旅路に急な飛び入り            矢崎妙子
燦燦とステンドグラス今日の月             〃
 オルガン弾けば亡母の俤             ふさ子
 参面
石橋を叩いてついに渡らざる            あすか
 荘子の書から探す格言               衣谷
就活の自己紹介は誇張して               〃
 融通利かぬロボットへ喝             ふさ子
太極拳いよよはじまる余花の園            常子
 翠微の辺り夏めける雲               執筆
               2015年4月15日首尾

●入選 十二調「猫と野分と」大住連
秋の蝶帽子の中の青い空              中尾美琳
 紙の袋に猫と野分と               中根明美
額縁にマティスの切り絵踊るらん             琳
 ビルがガラガラショベル後退              美
盗み見る彼の携帯月凍てて                琳
 乳房の位置に浮かぶ軍艦                美
逍遥の南溟の地図果て知らず               琳
 別れを惜しむ兵と孕女                 〃
マイナンバーああ恐ろしや恐ろしや            美
 花粉症など一名追加                  〃
草萌ゆる遊牧民のパオに寄り               琳
 ピッコロ吹いて拾う星粒                美
        平成二十七年十月三日 高部屋公民館和室

●入選 非懐紙「鶴の両翼」大住連
くしやくしやの帽子飛ばして秋に入る        中根明美
 あらまあほんと丸い夕月             竹村半掃
椰子の実の流れつきたる汽水域              半
 鍛冶屋左官屋床屋片街                 明
この辺り髪長き娘のいたような              半
 隠れきれない電柱の影                 明
♯・♭半音ずれる凩に                  半
 残業帰り呷る安酒                   明
犬抱いてヘリコプターに助けられ             半
 どっぷり水漬く大屋根の錆               明
その左細い道から往環に                 半
 埴輪泣くころ山笑う頃                 明
フィレンツエよりミモザの花の航空便           半
 ピカソの目玉皿の裏まで                明
多分もう泳ぎたくない魚の骨               半
 小鶴折り足す鶴の両翼                 明
      平成二七年九月一二日首尾 伊勢原高部屋公民館

●入選 十二調「円周を」風花
円周を歩きつづけてまた晩夏          大塚五十六
 虹の輪仰ぐ雑踏の中              中尾美琳
〆切りの売れっ子作家雲隠れ           竹村半掃
 カラスの野望スズメ見る夢              六
ガード下モツの煮込みにどぶろくで           琳
 ミシンを踏んで妻が待つなり             掃
禁断の聖なる園に咲く菫                六
 ヘップバーンの蒼き瞳に               琳
客船のランチメニューにチーズ添え           掃
 宇宙の渚かぎりなき青                六
白亜紀のアンモナイトの大きくて            琳
 凍土の丘に自画像を見る               掃
         平成二十七年九月十二日 熾秤ョ公民館

●入選 ソネット「ふらすこの炎」游の会
いづかたへ通ふ小舟や朱夏の湖          中根明美
 白樺ジュース北国の昼             松本野著
居待月グーグルマップ呼び出して         竹村半掃
 座れば横にそつと来る猫            中澤京子

文化祭彼の日と同じ場所と椅子          神戸よう
 躓く石にまた笑ひ合ふ             瓜田紀子
ふらすこの炎消す手の熱きこと          近藤千恵
 雲に押された雨が斜めに            林キヨコ

街騒を遠く寝酒の夢ごごち            古館千世
 名僧の筆まこと奔放              黒田みゑ
小流れに打端架けて鄙の宿              千世

 ぐるぐると巻く春のスカーフ            みゑ
花冷の道右に折れさみしいね           細谷朋々
 くつついてくる苗売の声              京子
       厚木アミュー 平成27年6月21日

●入選 非懐紙「ラガーの祈り」游の会
流木に風のありけり秋の湖        中根明美
 舫ふ小舟にとまる菱喰         中澤京子
盃交す兜門にて月の夜を        大塚五十六
 すれ違ひしは公達人か         瓜田紀子
恋人に万年筆の太き文字            六
 ゆっくり閉ぢる君の移り香          美
ミラノからベルリン行きの切符買ひ       紀
 孤立恐れず琴線を研ぐ            六
町々にラガーの祈り満ち溢れ          京
 お稲荷さまに貰ふまんじう          京
あなどれぬ猫に一瞥くれてやり         紀
 堅雪割って走る自転車            紀
かたかごの花の群生背負い来て         六
 編も旁もかぎろひの中            美
             平成二七年十月一八日

●入選 十二詩潮「だまし絵」UFO
 A面
だまし絵の扉入ればこの世なり      矢崎 硯水
 二夜の月に栗鼠見え隠れ        三神あすか
朋友とシャンパンを抜く旅の途次     渡邉 常子
 B面
 ヴェニスの恋は運河の底へ       嵯峨澤衣谷
駿馬とて馬券買い込み皮算用       佐藤ふさ子
 雪上車にてぶっ飛ばす坂        吉本 芳香
 C面
公開の映画は「神は死んだのか」      軍司 路子
 散る花弁はひらがなに似て          硯水
西行はその名の通り西をめざす      矢崎 妙子
 D面
 郭公のモーニングコール           衣谷
樹木医の森林浴はおのずから         あすか
 地球に沿って円き丘陵            執筆
              2015年9月30日首尾

●入選 さざんが「コスモスへ」UFO
 1面
地球から三段跳でコスモスへ          河童
 光織りなすクラインの壺           吐夢
酔いどれの旅は堂堂巡りにて        ディジー
2面
 生まれ変われば神になれるか         衣谷
新人類ここぞとばかり印結び           華
 ら抜き言葉で語る反戦            吐夢
3面
富士映す忍野八海フラフープ          河童
 自転車飛ばし風と戯れ         ミニトマト
ETと誓う友情指先で             衣谷
             2015年9月28日首尾

●入選 十二片「変わった帽子」道侠座
炎天や変わった帽子を買いに行く         矢萩道侠
 麦焼酎に浮かぶアルカナ            大佛批豹
図書館もカオスの中へIT化             道侠
 あちらこちらに毒茸の生ゆ             批豹
十六夜の照らさぬ方へ哲学者             道侠
 凍て土駆けて次の国まで              批豹
すれ違うセーターほつれ沈思かな           道侠
 漕初めに読むハザードマップ            批豹
トンネルを抜けて弁当ほどく朝             〃
役小角の真似をする鳥                道侠
 天竺に吉野の花の咲き乱れ             批豹
君の姿の春塵に消ゆ                 道侠
            首尾2015年10月 オンラインにて


                     TO HOME(戻る)