メッセージ(2)


共生の文芸へ

(1)
このダイアローグな「連句」を、わたくし共NPO法人は「共生の文芸へ」のスローガンの下、認知症予防に
活かすことが出来ないかと、研究を重ねて来ました。

(2)
認知症とは統合失調症の症状ではないかと言われております。つまり、脳萎縮がおこり、記憶や感情を担う脳
内ネットワークが壊れて発病するのだと考えられます。
 しかし、何がそうさせるのかについて、明確な原因は分かっていないようです。ここでは、認知症の発症率と
 いった統計の傾向を参考に、俳句と連句との関連を考えてみましょう。
 
 認知症の発症率を見ていくと、他者と会話する機会が多い生活をしている人は少なく、他者と交わろうとせず
 生真面目な生活を送っている人の方が多いと言われています。 
 
 つまり、社交的な性格の人より非社交的なタイプの方が認知症のリスクを抱えているのです。
 また、適度な緊張と弛緩の中でゆったりと生きている人は、認知症の発症率は低く、日常生活に強いストレス
 を感じている人は記憶障害や免疫機能の低下を来しやすく、若年老年に拘わらず、認知症の発症率が高いと考
 えられます。
 
 そこで「食習慣」や「運動習慣」の見直しが大事であるのは言うまでもありませんが、脳の養生ということが
 大事になります。即ち脳の認知機能を活性に保つための「知的 行動習慣」の見直しを意識的に行う必要がある
 のです。知的行動習慣とは、ひとつは家族や他者との会話を含ん だ「対人接触」、もうひとつは認知機能を活
 性に保つための「脳内ネットワーク」と言われるものです。

■脳内ネットワークを健全に保つのに一日四十分の「歩行」が良いとされております。転ばないように躓かな
いように体の姿勢を保つには、刻々と変わる道路状況からの情報を統合しなければ、スムースに歩けないない
のです。

おとといの天気予報で雨は降らないと聞いて、今日のお天気が予報とはずれて雨模様に変わりつつあるのに、
雨は降らないと頑なに思っているとしたら、心の密室状態に陥っていると言えるでしょう。人間には、とかく
「思い込み」や「先入観」で物事を判断しやすい脳の癖があり、このことに無自覚になったとき、認知症の徴
候は顕れ始めていると考えられるのです。 

この無自覚は「うっかりした物忘れ」とは異なる「統合失調症による物忘れ」なのです。この無自覚さが要注
意な のです。認知症と診断される前段で進行を止めなくてはなりません。
 

(3)
さて、わたくし共は、俳句や連句を楽しむ効用に、次の認知症予防に役立つプロセスが詰まっていることを確
認しています。

 ○体験したことを「記憶」として思い出すこと。
 ○ベクトルの異なる複数の事を同時に行うこと。 
 ○絶えず新味を考えマンネリを克服すること。 
 ○作った作品を互いに鑑賞し批評し合うこと。 
 ○ハガキやファックスやメールを使った連句には、老いの孤独を癒す効用があること。

そこで、わたくし共は「ハイクアンドレンクによる認知症予防プログラム」を開発し、ワークショップと郵便
による二通りの方法を提案し、社会へ普及させようと準備しております。

 A グループ講習会(ワークショップ)で行うプログラムの開発と指導員の要請。

 B ハガキ(メールやファックス)などの通信手段で行うプログラムの開発と指導員の要請。

 C 近くプログラムを運用できる指導員養成講座を開設し、いっぽう地域の公民館活動や市町村の生涯学習
事業や老人ホーム等と協力して、モデルケースを作って行こうとしております。

文化は制度や時代を越えたものです。
どうか皆さま方のご協力をお願い申し上げる次第です。

  平成28年7月盛夏  NPO法人俳句&連句と其角

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